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共通テスト終了後の受験生が知っておきたい心理と情報の扱い方

共通テスト終了後の受験生が知っておきたい心理と情報の扱い方

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はじめに

共通テストが終わり、多くの受験生とそのご家族は、ひとまずの区切りを迎えられたことと思います。長い準備期間を経て臨んだ試験が終わったことで、安堵や疲労、あるいは結果への不安など、さまざまな感情が入り混じる時期でもあります。しかし、入試という大きな流れの中で見れば、共通テストは通過点のひとつに過ぎません。これから出願先の決定や二次試験・私立大学の個別試験といった、本格的な選択と準備の段階が控えています。この時期特有の心理的な動きや情報との向き合い方について、事実を整理しながら見ていきましょう。

共通テスト終了後に陥りやすいこと

共通テストの結果が出た直後は、受験生の心理状態が大きく揺れ動きやすい時期です。ここでは、多くの受験生や保護者に見られる典型的な傾向を4つに分けて整理します。

① 失敗の後で意欲が低下するケース

自己採点の結果が想定より低かった場合、多くの受験生は落胆や自己否定の感情を抱きます。これまで積み重ねてきた努力が報われなかったように感じ、「もう無理かもしれない」という思考に陥ることがあります。この心理状態は、出願先の選択や今後の学習計画に直接的な影響を及ぼします。

実際には、共通テストの得点は入試全体の一部分に過ぎません。国公立大学では二次試験の配点比率が大学ごとに異なり、私立大学では共通テスト利用方式と一般入試で評価基準が全く異なります。また、大学は国公立だけでなく私立も含めて多様な選択肢が存在し、それぞれに独自の試験方式や評価方法があります。共通テストの結果が想定に届かなかったとしても、入試という長い道のりの中では「まだ序盤」であるという事実を認識することが重要です。

② 成功後の慢心傾向

逆に、共通テストで予想以上の得点を取った場合、安心感や達成感から気持ちが緩むケースも少なくありません。「もう大丈夫だ」という感覚が生まれ、二次試験や私立大学の個別試験への準備に対する緊張感が薄れることがあります。

ここで注意したいのは、共通テストと二次試験・私立試験では、問題形式や求められる能力が大きく異なるという事実です。共通テストは主にマークシート形式で知識の理解度や思考力を測る試験ですが、二次試験では記述式の論述問題や、より高度な応用力が問われます。特に理系の数学や理科では、共通テストで高得点を取れたからといって、二次試験の難易度に対応できるとは限りません。試験の性質が変わることで、求められる準備の内容も変化するという点を理解しておく必要があります。

③ 試験の易化・難化情報に振り回される

共通テスト直後は、メディアやSNSで「今年は数学が難化した」「英語は易化傾向」といった分析が飛び交います。こうした情報は受験生や保護者の関心を引きやすく、つい自分の状況と照らし合わせて一喜一憂してしまうものです。

しかし、これらの易化・難化に関する議論は、必ずしも個々の受験生の出願判断や合否に直接結びつくわけではありません。全体の平均点が下がれば合格ラインも下がり、逆に平均点が上がれば合格ラインも上昇します。また、大学によっては共通テストの配点比率が低く、二次試験の結果が合否を大きく左右するケースもあります。速報的な情報は、あくまで暫定的な分析であり、データの精度や解釈には限界があります。試験全体の難易度が変動したという事実が、自分自身の受験戦略にどう影響するかは、冷静に見極める必要があります。

④ WEB検索で情報収集を行う際の注意点

共通テスト後、多くの受験生や保護者はインターネットで大量の情報を検索します。「共通テスト 失敗 逆転」「二次試験 対策」「出願 戦略」といったキーワードで調べ、様々なブログ記事や掲示板の投稿を読み漁ることになります。

ここで把握しておきたいのは、WEB上の情報には出所や更新日、信頼性に大きなばらつきがあるという事実です。公式の入試要項や大学の発表は確実性が高い一方、個人ブログや匿名掲示板の情報は主観的な意見や古いデータに基づいている場合があります。また、検索を続けるうちに「もっと良い情報があるはず」と際限なく深掘りしてしまい、かえって混乱を招くこともあります。情報の性質を見極め、公式発表を優先するという基本的な姿勢が、この時期には特に重要になります。

出願や二次試験の「枠」や方式

大学入試には、国公立大学と私立大学という大きな枠があり、さらにその中で一般選抜、共通テスト利用入試、学校推薦型選抜、総合型選抜など、多様な方式が存在します。

国公立大学では、共通テストが第一段階選抜として機能し、その後の二次試験(個別学力検査)で詳細な学力が評価されます。大学によって共通テストと二次試験の配点比率は異なり、共通テスト重視型の大学もあれば、二次試験の比重が極めて高い大学もあります。私立大学では、共通テスト利用方式では共通テストの得点のみで合否決まりますが、一般入試では大学独自の問題が出題され、評価基準も異なります。

こうした方式の違いは、出願時の戦略に直接影響します。共通テストの得点がどの程度自分に有利に働くか、あるいは二次試験でどれだけ挽回の余地があるかは、志望大学の方式によって大きく変わります。出願先を決定する際には、こうした「枠」や方式の特性を正確に把握することが前提となります。

メンタル面の「傾向」

共通テスト終了後から出願、そして二次試験に至るまでの期間は、受験生のメンタル面でいくつかの典型的な傾向が見られます。

まず、試験直後は疲労感と緊張からの解放感が混在します。長期間の準備期間を経て臨んだ試験が終わり、一時的に気が抜けることがあります。この時期に休息を取ることは自然な流れですが、一方で次の試験までの時間は限られており、休みすぎると学習リズムが崩れるリスクもあります。

また、自己採点の結果が出ると、焦りや不安が強まるケースもあります。特に想定より得点が低かった場合、「このままではダメだ」という焦燥感が生まれ、冷静な判断が難しくなることがあります。逆に、高得点だった場合は過度な安堵感が生まれ、次の準備への集中力が低下することもあります。

こうしたメンタルの動きは、学習の質や出願先の選択に影響を及ぼします。感情の揺れ自体は自然なものですが、それが判断や行動にどう影響しているかを意識することで、より冷静な状況把握が可能になります。

情報の扱い方

出願や二次試験の準備を進めるうえで、情報の質と出所を見極めることは極めて重要です。

最も信頼性が高いのは、大学の公式ウェブサイトに掲載されている入試要項や募集要項です。ここには出願期間、試験日程、配点比率、試験科目といった確定情報が記載されており、これらは出願判断の基礎となります。また、大学入試センターが発表する平均点や得点調整に関する公式データも、客観的な判断材料として重要です。

一方、予備校が提供するボーダーライン予想や難易度分析は、過去のデータと今年の試験結果を基にした「推定」です。有用な参考情報ではありますが、確定情報ではありません。SNSや掲示板の書き込みは、個人の体験や主観的な意見であり、情報の正確性や適用範囲には注意が必要です。

情報の性質を理解し、公式発表を最優先にしながら、分析材料として他の情報を補助的に活用するという姿勢が、この時期には求めれます。

まとめ

共通テスト終了後の時期は、受験生と保護者にとって心理的にも情報的にも揺れ動きやすい段階です。試験結果に対する感情の起伏、多様な情報源からの大量の情報、そして限られた時間の中での出願判断という課題が重なります。

この時期の特性として、不確実性が残るという点が挙げられます。共通テストの結果は出ましたが、二次試験や私立試験の結果はまだ未知数であり、どの大学にどのような競争率で出願が集まるかも確定していません。こうした不確実な状況の中で、事実に基づいた冷静な判断を積み重ねていくことが求められます。

受験生それぞれに異なる状況があり、最適な選択も一人ひとり異なります。自分自身の状況を客観的に把握し、信頼できる情報を基に、納得のいく選択を積み重ねていくことが、この時期の本質的な課題といえるでしょう。


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