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【大学受験】「このサイトとあの模試、予備校によっても偏差値が違う!」その理由と正しい志望校選び

 


 

【大学受験】「このサイトとあの模試、偏差値が違う!」その理由と正しい志望校選びの極意

「A判定だったのに、別の模試ではD判定…?」

「パスナビと東進で、同じ大学学科なのに偏差値が5も違う!」

受験勉強を頑張る中で、こうした“偏差値の数字の矛盾”に不安を感じたことはありませんか?

実はこれ、計算ミスでもサイトの誤植でもありません。「モノサシ(基準)」が違うために起こる必然的な現象なのです。

この記事では、予備校講師としての視点から、河合塾、東進、駿台・ベネッセ、パスナビなどの主要データのカラクリを徹底解剖。数字に惑わされず、本当に信頼できる情報を見極める方法を伝授します。

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1. なぜ「偏差値」はサイトによって違うのか?

まず結論から言います。偏差値は「絶対的な能力値」ではなく「集団の中での位置」を示す相対的な数値です。

例えば、

  • 「勉強が得意な人ばかりが集まるテスト」で平均点を取る

  • 「勉強が苦手な人も多いテスト」で平均点を取る

この2つは、同じ「平均点」でも意味が全く違いますよね? これが予備校ごとに偏差値がズレる最大の原因です。

偏差値の正体(ざっくり解説)

数式で見るとシンプルです。

スクリーンショット 2025-11-29 194347.png

  • 平均点(母平均):ここが変わると、偏差値は大きく動きます。

  • 母集団(受ける人の層):ここがレベル高いと、平均点が上がり、偏差値は出にくくなります。


 

2. 主要4大メディアの偏差値「算出ロジック」徹底比較

ここが本題です。各サイトが公表している「偏差値」が、具体的に何を基準にしているかご存知ですか?

2024年11月時点の各社公式サイト等の定義に基づき、その違いを整理しました。

① 河合塾(Kei-Net)

【特徴】業界のスタンダード・信頼の「ボーダーライン」

河合塾の偏差値は、多くの高校や塾で進路指導の基準として使われています。

  • 基準: 「ボーダーライン偏差値」を採用。

  • 意味: その偏差値があれば、合格可能性が50%であることを示します。

  • 母集団: 全統模試(記述・マーク)。受験者数が非常に多く、上位層から下位層までバランスよく受けているため、データに偏りが少ないのが特徴です。

  • 参照元: パスナビ等の外部サイトも、この河合塾データを採用しているケースが多いです。

※出典・参考:Kei-Net「ボーダーラインとは」(2024年閲覧)

② 東進(東進ドットコム)

【特徴】高めに出る傾向? その理由は「目標設定」にあり

東進のデータを見て「河合塾より偏差値が高い!」と驚く受験生は多いですが、これは判定基準が厳しいためです。

  • 基準: 「Aライン偏差値(またはCライン)」等の表記に注意。

  • 意味: ランキング表ではしばしば合格可能性80%(A判定)の数値を基準に掲載することがあります(※年度や表の種類による)。

  • ロジック: 「50%の確率(五分五分)」ではなく、「安全圏(80%)」に必要な学力を示しているため、必然的に数値は高く表示されます。

※出典・参考:東進ドットコム「大学入試難易度ランキング」(2024年閲覧)

③ 駿台・ベネッセ(データネット / マナビジョン)

【特徴】最大母数による「リアルな分布」と「ハイレベル」の二面性

ここは少し複雑で、2つの異なる模試が関わっています。

  1. 進研模試(ベネッセ):

    • 母集団: 現役生中心で、受験者数が日本最大級。勉強があまり得意でない層も多く受けるため、偏差値は高めに出やすい傾向があります(平均点が下がるため)。

  2. 駿台模試:

    • 母集団: 難関大志望の浪人生や進学校の生徒が中心。レベルが非常に高いため、偏差値は低めに出る傾向があります。

これらを統合したデータ(データネット等)を見る際は、どちらの基準に近いか(あるいはドッキング判定か)を意識する必要があります。通常、判定基準は「B判定(60%)」や「合格目標ライン」等が設定されます。

④ 旺文社(パスナビ)

【特徴】見やすさNo.1だが、データ元は…?

受験生のバイブル「パスナビ」ですが、自社で模試を行っているわけではありません。

  • データ元: 基本的に「河合塾」のデータを使用しています。

  • 注意点: サイトの更新タイミングにより、Kei-Net本家と若干のタイムラグがある場合がありますが、基本的には「パスナビの偏差値=河合塾のボーダー(50%)」と考えて差し支えありません。

 


 

3. 【シミュレーション】同じ大学でもこんなに違う!

ここで、仮想の「〇〇大学 法学部」を例に、各メディアでどう表記されるかをシミュレーションしてみましょう。

(※あくまで傾向を理解するための架空データ比較です)

メディア・模試名

表示偏差値

判定基準(合格可能性)

なぜこの数値?(傾向分析)

進研模試(ベネッセ)

65.0

60%以上

母集団が広く、平均点が低くなりやすいため、数値は高く出やすい。

東進

62.5

80% (Aライン)

合格可能性80%の学力を基準にする場合、ボーダーより高い数値になる。

河合塾 (Kei-Net/パスナビ)

57.5

50% (ボーダー)

バランスの良い母集団での50%ライン。これを標準と見ることが多い。

駿台全国模試

52.0

60% (B判定)

受験者層が非常にハイレベル(平均点が高い)なため、数値は厳しく(低く)出る。

ポイント:

「進研模試で偏差値65だったから、河合塾の表(57.5)を見たら余裕だ!」と考えるのは危険です。それぞれの数字は「異なる通貨(ドルと円)」のようなもの。単純比較はできません。

 


 

4. 結局、どの情報を信頼すればいいの?

「正しい偏差値」というものは存在しません。「どのモノサシを使うか」を決めることが重要です。

信頼できるデータの見分け方 3つの鉄則

  1. 「自分が受けた模試」の偏差値表を見る
    これが鉄則です。河合塾の模試を受けたならKei-Netを、進研模試を受けたならマナビジョンを見てください。自分の偏差値を、他社の基準に当てはめてはいけません。

  2. 「合格可能性(%)」の定義を確認する
    その数値は「50%ライン」ですか?「80%ライン」ですか?

    • 志望校決定(チャレンジ校)を決める時 $\rightarrow$ 50%ライン(河合塾など)を参考に。

    • 滑り止め(併願校)を決める時 $\rightarrow$ 80%ライン(東進Aラインや、河合塾の安全圏)を参考に。

  3. 更新日(データ参照日)を見る
    大学の人気は年々変わります。「2023年度結果」なのか「2025年度予想」なのか。特に秋以降は、最新の「予想偏差値」を確認しましょう。

 


 

5. 今すぐできる!正しい偏差値の見方


ポイント 1: 基準を決める

複数のサイトを行き来して一喜一憂するのは時間の無駄です。

「私は河合塾の全統模試を基準にする」と1つに決め、その推移だけを追いかけましょう。他のサイトの数値は「参考程度」に留めるのが精神衛生上もベストです。

ポイント 2: 模試の成績表は「偏差値」より「志望内順位」を見る

偏差値は母集団で変わりますが、「志望者の中での順位」は嘘をつきません。

特に高3の秋以降は、偏差値の1〜2のズレよりも、「定員に対して自分が何番目にいるか」の方が合否に直結します。

ポイント 3: 塾・学校の面談で「どのデータを元にしていますか?」と聞く

先生によって「進研模試」を基準に話す人と、「河合塾」を基準に話す人がいます。

「先生がおっしゃる『安全圏』は、偏差値いくつで、判定は何%の設定ですか?」と質問してみてください。この認識合わせをするだけで、進路指導の精度が劇的に上がります。

 


 

まとめ

偏差値のズレは「罠」ではなく、それぞれの予備校が提供する「異なる視点」です。

数字に振り回されず、数字を「道具」として使いこなせる受験生こそが、最後の勝負強さを手に入れます。

焦らず、正しく、データと向き合っていきましょう!

 


 


※本記事の偏差値定義や傾向は、2024年11月時点の各社公式サイト(Kei-Net、東進ドットコム、マナビジョン、パスナビ等)の情報および一般的な統計傾向に基づいています。最新の入試変更点や正確な数値は、必ず各大学の募集要項や各予備校の最新データをご確認ください。


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