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理系国公立を目指す場合の共通テスト対策と二次対策の比重配分

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理系国公立(共通テスト+二次試験併用型)を目指す受験生が「共通テスト対策と二次対策の比重配分」といつから始めるかについて


はじめに:戦略を持って動くことの重要性

“何となく入試勉強を始める”のではなく、「いつから」「どの科目を」「どれだけ比重を置くか」という戦略設計が合否を左右します。

特に理系国公立志望者は、共通テスト+二次試験(個別試験)の両方で高得点が必要になることも多く、時間割・優先順位の判断が重要です。


1. 共通テスト対策はいつから始めるべきか?

共通テスト対策をいつから始めればよいか

戦略的な開始時期案(理系国公立志望者向け)

以下はあくまで一つのモデル案ですが、実際の学力進度や部活・模試スケジュール等を照らし合わせて調整すべきです。

時期 フォーカス すべきこと
高1〜高2前半 基礎力の構築 教科書・標準参考書で基礎知識を固める。数学・理科・英語の基盤を築く。
高2後半〜高3春 基礎の完成+応用導入 標準問題演習、過去問導入、小難しい応用問題にも触れ始める。
高3夏(7〜8月) 共通テスト型問題演習の開始 共通テスト形式問題(大問・複合問題)を解き始め、時間配分・形式慣れを進める。
9月~11月 二次重視期と共通テスト並行期 二次試験対策の比重を上げつつ、共通テスト演習も毎週取り入れる。共通テスト対策を「完全には後回しにしない」時期。
11月下旬~本番直前 共通テスト重視期 共通テスト対策をメインに切り替える。過去問回転・模試演習で調整。

特に、夏休みまでに基礎を固め、それ以降は共通テスト型問題を少しずつ取り入れておくことが、直前期に焦らないカギになると言えます。

また、「10月には週1回共通テスト型問題を解く」「12月には2〜3日に1回」など、段階的に頻度を上げていくとよいでしょう。したがって、「共通テスト対策を“本格化”させるのは夏以降」!

ただし、「本格化」=「ゼロから始める」ではなく、夏前にも少しずつ馴らしておくことが理想です。


2. 理系主要科目(数学・理科系など)をやるタイミング

理系国公立を目指すなら、数学および理科(物理・化学・生物・地学など)は得点の柱になります。

基本方針・留意点

  • 理系主要科目は学年が上がるほど難易度・抽象度が上がるため、早い段階で土台を築くことが重要。

  • 共通テスト問題と二次試験(大学個別試験)問題の両方を視野に入れた学習が求めらる。「二次試験向け応用力」が共通テストにも効くことが多い。

  • ただし、難問・応用問題ばかりに走ると基礎の抜けが出やすいため、バランス調整が大事。

タイミング案

学年/時期 やるべき内容(数学・理科)
高1〜高2前半 各分野の基礎公式・基本定理・基本原理をしっかり理解。教科書例題・標準問題集で基礎固め。
高2後半〜高3春 標準レベル+応用レベル問題を混ぜながら演習。分野横断的な融合問題にも着手。
高3夏 共通テスト形式問題や過去問演習を始める。時間を意識した演習を行う。
9〜11月 二次試験向け問題(大学過去問・応用問題)を中心にしつつ、共通テスト型問題も毎週入れる。
11月下旬以降 共通テスト型問題を中心に回しつつ、二次試験で“差をつける科目”には重点を置く。

数学については、ある記事で「夏休みまでに基礎固めを終えて、10〜11月あたりから過去問演習を始める」

理科系科目も、できれば高2後半には標準・発展レベルに手を出し始め、高3に入ってからは大学入試過去問・模試問題中心の演習に切り替えるのが一般的な流れです。

このように、理系主要科目も“共通テスト対応力”を意識しながら、基礎 → 応用 → 実践演習へと段階的にシフトしていくのが理想の流れです。


3. 共通テストのみ使う文系科目(たとえば地歴・公民・国語など)はいつから始めるか?

戦略案:文系科目のタイミング

時期 やるべきこと(文系科目:地歴・公民・国語など)
高1〜高2 基礎的な用語・歴史年表・公民用語の暗記・理解を始める。教科書・資料集を基本教材とする。
高2後半~高3春 標準レベルの問題を解き始める。資料問題・記述問題にも慣れておく。
高3夏 共通テスト形式の演習を始める(例:資料読み取り・複数資料参照型問題)。
9〜11月 模試や共通テスト形式問題を毎月取り入れる。弱点科目(歴史・公民など)は少し早めに手を付けてもよい。
11月下旬以降 共通テスト型問題中心に回し、解答速度・思考力を鍛える。

文系科目は、理系科目と比べて記憶・教養型が多いため、早めに知識の土台を作っておくことが強みになります。しかし、直前期での“見直し・応用演習”も重要なので、完全に後回しにはできません。

特に、国語の現代文・古文・漢文の訓練は時間がかかるため、可能であれば早めに取り組んでおくと安心です。


4. 二次対策と共通テスト対策、どのくらいの比重でやるか?

判断軸:比重を決めるために確認すべき要素

比重を決める際には、次の要素をまず確認すべきです。

  1. 志望校の配点比率(共通テスト vs 二次)
     共通テストの配点が高い大学であれば共通テスト重視、二次重視な大学なら逆に重を置く。

  2. 現時点での自分の得意・苦手科目・得点力
     共通テストで伸ばすべき教科が明確なら、そこに重みを置く。苦手科目を放置すると足を引っ張る。

  3. 残り時間・学習可能時間量
     時間が限られているなら、“点を稼ぎやすい部分”に配分を向けるべき。

  4. 模試・過去問結果からの傾向分析
     模試で共通テスト型問題の成績が芳しくないなら、共通テスト比重を上げるなど調整する。

  5. 科目構成(理系科目 vs 文系科目 混合具合)
     理系主体なら理科・数学への配分を優先しつつ、共通テスト科目(英語・国語など)も安定させる必要あり。

比重モデル案

時期 共通テスト対策重視ケース バランス型ケース 二次重視ケース
高3夏〜9月 共通:二次 = 6 : 4 5 : 5 4 : 6
10月〜11月 共通:二次 = 5.5 : 4.5 5 : 5 4 : 6
11月下旬〜本番 共通:二次 = 7 : 3 または 8 : 2 6 : 4 5 : 5
  • 共通重視型:本番直前期には共通テスト演習割合を大きく引き上げ(例:7〜8割)。共通テストで安全圏を得たい戦略

  • バランス型:共通と二次を半々か、若干共通を優先度高めに。模試成績や得点予測に応じて微調整。

  • 二次重視型:志望校が二次配点が極端に高い大学等では、通年で二次重視。だが共通テストを捨てすぎると足切り・安全圏超えられないリスクあり

また、共通テスト対策中心だった人でも、12月以降は二次的要素も視野に入れておくべきでしょう。

実践例:ある理系国公立志望者の比重スケジュール案

東京大学工学部志望の理系受験生を仮定したスケジュール

  • 高3夏~9月:共通:二次 = 6 : 4

  • 10月~11月:共通:二次 = 5.5 : 4.5

  • 11月中旬以降:共通:二次 = 7 : 3 〜 8 : 2

11月下旬以降は共通テストで“安全圏+余裕得点”を築くために共通対策比重を高めますが、完全に二次を放置するわけではなく、得意教科や差がつく分野(数学・理科の発展問題など)は維持しておくとよいでしょう。


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