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理工学部で旧帝大と準難関国公立大学に合格するための努力量の違い

理工学部で旧帝大と準難関国公立大学に合格するための努力量の違い
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旧帝大 vs 首都圏準難関国公立(理工系)の比較

偏差値・難易度

旧帝大(東大・京大・東北大・名大など)理工系の偏差値は非常に高く、K塾基準で理系学部でも概ね「67.5~72.5」程度です。一方、首都圏準難関(筑波大、千葉大、横国大、都立大など)は、理系学部で河合塾ベース「55.0~65.0」前後です(千葉大は学部により幅が大きく最大72.5まで)例えばK塾模試のボーダーラインでは筑波大理系で偏差値57.5~60.0、横国大理工で57.5~62.5、千葉大理系で57.5~62.5(文理で45.0~72.5)という値です。比較表で示すように、旧帝大は文字通り全国トップ層の学力層(67.5~72.5)が集まり、準難関群はそれに次ぐ層といえます。

必要勉強時間と日常生活

旧帝大: 一般に、旧帝大合格には高3までの総勉強時間が約3,500~4,000時間、1日平均6時間程度が必要とされています。これは学校授業以外の自学習時間だけで換算した量で、部活や睡眠時間を削って毎日かなり長時間勉強することが前提です。
筑波・千葉等: 準難関国公立でも難度は高く、筑波大理工では総勉強時間約2,000時間(1日5.5~7時間)が目安とされています。千葉大では2,000~3,000時間程度が推奨され、こちらも早期スタート(高2夏休み頃から)で毎年着実に勉強時間を積み上げる必要があります。実際、旧帝大志望者は高校2年から受験勉強に本腰を入れ、授業・部活・自習の両立が求められます。一方で準難関志望者も同様に多忙で、例えば筑波大志望で部活動を続けるなら「高3では平日3~4時間、休日は6時間」勉強するような生活になると指導されています。

受験科目数・配点比率

国公立一般入試では科目数が多く、旧帝大も準難関も共通テストで6~7教科8科目受験が基本です。たとえば東大理科二類は共通テスト6教科8科目(満点換算110点)を課し、筑波大理工も「6~7教科8科目、千葉大理学部や横国大理工も「6教科8科目」となります。
配点比率では旧帝大は二次試験重視です。東大理系では共通テスト得点を110点(満点1000を換算)に抑え、二次試験を440点満点(合計550点中)=約二次80%もの配点に置きます。一方、筑波大理工は共通テスト950点・二次1500点で二次比重61%、千葉大理学部では二次65%、横国大理工55%、都立大理系は約55%前後と、いずれも共通テストの比重が旧帝大ほど低くはありません。二次重視度(配点比率)は東大等旧帝大が突出して高く(約80%)、準難関はおおむね55~65%です。

合格者出身校・浪人・予備校

旧帝大合格者は全国トップ高校(開成・筑駒・灘・麻布・桜蔭・灘・筑紫など)出身者が多数を占める傾向が顕著です(実際に東大理系では開成149人、筑駒117人など)。一方、横国大・筑波大・千葉大志望者には地方の進学校や国立一貫校、または都内公立トップ校など多様な出身校が目立ちます。
浪人率も難関度と相関し、旧帝大では浪人生の割合が高いことが知られます。さらに、旧帝大・東工大・一橋大・神戸大等の最難関層では、現役合格率72.5%に対し、横国・筑波・千葉大相当の層では90%越えという数字です。
難関大に行くのに予備校に通わない例は稀で東大合格を目指し中学受験後すぐに入る鉄緑や大手の予備校の難関コース、個別指導などを受けるのが一般的です。

模試判定基準と合格ボーダー

K塾模試の判定で、旧帝大・東工大ではA判定に必要な偏差値は70前後が目安です。準難関では筑波大理系で偏差値57.5~60.0、横国大理工で57.5~62.5あたりがボーダーになります。実際の共通テスト得点率では、筑波大理系の合格者平均・合格ラインは約77~78%、横国大経済系・理工系でも約77~80%程度となっており、いずれも高得点域です。対照的に東大理科二類では一次・二次合わせた総合得点の確保が鍵となり、共通テストで8割前後、二次で確実に得点して合格者に残る必要があります。

受験生活の実感:日々の勉強量・部活影響

旧帝大を目指す場合、毎日平均6時間以上の学習(学校+家庭学習)が事実上必須で、授業や部活の時間を削っての勉強が常態化します。特に高3春以降は部活の引退後から時間がさらに増え、睡眠時間を6時間程度に削って受験対策に臨む生徒が多いです。準難関組でも上記のように高2から準備し、高3では平日3~4時間・休日6時間といったペースで勉強することが理想とされます。したがって旧帝大狙いの受験生は一般に「一年中全力で走り続ける」ような過酷な受験生活になりがちで、準難関組でも勉強優先の生活リズムが必要です。いずれにせよ、高い偏差値を維持するには家庭学習習慣の徹底が求められます。

比較まとめ

項目 旧帝大 理工系(例:東大・京大など) 首都圏準難関 理工系(例:筑波大・千葉大・横国大・都立大)
偏差値  約67.5~72.5以上 約55.0~65.0(千葉大は45.0~72.5)
必要勉強時間 高3まで計約3,500~4,000時間(1日6時間程度) 高3まで計約2,000~3,000時間(1日5~6時間程度)
受験科目数 共通テスト6~7教科8科目(例:東大理科二類) 共通テスト6~7教科8科目(例:筑波・横国・千葉も6~7科目)
二次試験配点比率 非常に高い(東大は約80%) 筑波約61%、千葉約65%、横国約55%など
代表的出身校 開成・筑駒・麻布・灘・桜蔭・筑紫・土佐などトップ校 埼玉・千葉・神奈川など県下トップ校や国立高、私立(県内難関校)など
浪人率 高い(毎年多数の浪人合格者) 旧帝大ほどではないがそれなりに高め(塾調査で現役合格率は約90%超)
予備校活用率 ほぼ全員が予備校通学(特に理系科目の対策クラス利用) 多くが予備校や映像講座を活用し、模試や夏期講習に参加
模試判定例 東大クラス:偏差値約70以上でA判定が目安 筑波大理系:偏差値57.5~60.0で合格可能性50%
合格ボーダー (共テ%) 共通テスト8割前後が目標(英数理で安定合格ライン確保) 筑波大理系:77~78%程度、横国大理工:77~80%程度

以上のように、旧帝大群はより高い学力水準・長い学習時間・厳しい選抜を伴うのに対し、首都圏準難関群も高いレベルを要するが旧帝大よりは若干余裕がある点で整理できます。受験準備ではいずれも計画的な学習と生活習慣の維持が不可欠であり、合格ラインの厳しさを実感しながら日々の受験生活を送ることになります


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