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理系受験生の夏以降の受験対策

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理系受験生の夏以降の受験対策

高3の夏は、受験勉強のラストスパートをかけるうえで極めて重要な時期です。特に理系科目は理解と演習に時間がかかるため、「夏から本気で始める」と決めたならば、計画的かつ戦略的な学習が不可欠です。

以下では、夏から本番までの期間を大きく3つのフェーズに分け、各段階で何をすべきかを解説していきます。


①【夏(7月〜9月):基礎の完成と学力の底上げ】

理系受験生にとって、夏は「基礎の完成」と「勉強体力の確立」のための期間です。ここでいう基礎とは、単なる知識の暗記ではなく、教科書レベルの内容を自在に使いこなせる力のことを指します。

たとえば、数学なら典型問題を確実に解けるようにし、物理・化学では現象の本質や法則の意味を自分の言葉で説明できるようになることが目標です。英語も同様に、英文法や構文のルールを整理し、長文を読む土台を築く必要があります。

夏の間にすべきことは以下の通りです:

  • 各科目の基本問題集(黄チャート、セミナー、基礎問題精講など)を徹底的に反復

  • 英単語・英文法・基本構文など、暗記系の土台を早めに固める

  • 毎日数時間は理系科目(特に数学・物理)の演習にあてることで、処理能力を高める

  • 苦手分野は放置せず、9月までに克服する意識で取り組む

この時期の勉強は量も質も問われます。理想は10時間/日程度。机に向かう習慣と、集中して解き切る思考力を鍛えておきましょう。


②【秋(10月〜12月):応用力の強化と過去問対策への移行】

秋になると、共通テストや私大・国公立の2次試験を強く意識するようになります。ここからは、基礎を土台に「実戦力」へ移行していく時期です。

応用力とは、未知の形式の問題に対して、自分の持っている知識や解法を組み合わせて対処する力です。特に理系では、公式をただ使うのではなく、「なぜその解法を選ぶのか」を理解していないと高得点にはつながりません。

この段階で意識すべきこと:

  • 共通テスト・志望校の過去問を少しずつ解き始め、出題形式に慣れる

  • 問題を解いたら、**答え合わせより「解法の整理と再現」**を重視

  • ミスの原因を分析し、「思考の流れのどこで間違えたか」を毎回確認

  • 英語長文は速読力+精読力を高めるように毎日継続

  • 数学・理科は「自力で解き切る」経験を積むために記述式演習を導入する

この時期からは「量より質」の時間帯も増えてきます。10問解いて雑になるよりも、3問でも丁寧に理解する方が合格に近づきます


③【直前期(1月〜2月):最終調整と本番対応力の強化】

1月には共通テスト、2月には私立入試や国公立前期と、実戦の連続が始まります。ここでは「最後の伸び」よりも、これまでの学習をどう安定して出せるかが焦点です。

焦って新しい問題集に手を出すより、今まで使ってきた教材の復習に力を注ぎましょう。記憶は時間とともに薄れるため、「できた問題の再確認」こそ得点力を支えるカギとなります。

直前期の学習で意識すること:

  • 共通テスト形式で時間を測った演習→分析→再演習を繰り返す

  • 過去問で頻出のパターンを短期間で繰り返すことで「即答力」を養う

  • リスニングやマークミス、計算ミスといった実戦特有のケアレスミス対策

  • 夜型になりすぎず、試験時間に集中力を持ってこれるよう生活リズムを調整

  • 入試当日を想定したメンタル・体調管理も含めて準備を進める

最後まで伸びる人の特徴は、「やるべきことを、淡々とやり切ることができる人」です。ここで迷ったり焦ったりして勉強が散漫になると、今までの積み重ねが活かしきれなくなります。


◆ おわりに:理系科目の「本質理解」と「地道な演習」のバランス

理系の受験勉強では、「公式や知識の丸暗記」では対応しきれない問題が多く出題されます。そのため、公式の意味を理解し、なぜその解法を使うのかという「根拠ある思考」を鍛えることが何より重要です。

また、理系科目は他の教科に比べて習得に時間がかかるため、**「遅れてスタートした分、無駄な時間を排除して努力する」**という意識が大切です。

最後に、最も大事なのは「合格できるかどうか」ではなく、「本気で挑んだかどうか」です。夏以降、毎日全力で勉強した人にだけ、逆転合格のチャンスは訪れます。理系の受験はきつい道のりですが、それだけに、合格したときの達成感はひとしおです。

焦らず、でも妥協せずに。全力で走り抜いてください。


 


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