HOME > akamon lab ブログ > 理系進学で迷うあなたへ:国公立大学と私立大学の違いを徹底比較!

akamon lab ブログ

< 文系大学受験のすべて:科目選びから勉強法まで徹底ガイド  |  一覧へ戻る  |  MARCHと地方国公立大学の難易度比較:理系志望者の視点から徹底解説 >

理系進学で迷うあなたへ:国公立大学と私立大学の違いを徹底比較!

少数精鋭個別指導学習塾 東京都世田谷区 大学受験 オンライン授業対応 akamon lab ブログ 
理系進学で迷うあなたへ:国公立大学と私立大学の違いを徹底比較!


大学進学を考えるうえで、「国公立にするべきか、私立にするべきか」という悩みは多くの理系志望者にとって避けて通れない問題です。特に理系の場合、学費、入試方式、研究環境といった観点で両者に明確な違いが存在します。本記事では、これらの観点を基に、理系の学生がどのように大学を選ぶべきかをわかりやすく解説していきます。


国公立と私立理系大学の入試形式の違い

理系に限らず、大学選びにおける私立と国公立大学の違いは入試方式です。

国公立大学の場合、ほとんどの大学で大学入学共通テストの受験が求められ、さらにその後に行われる個別試験(二次試験)の成績も加味されて合否が判定されます。共通テストは幅広い科目(英語、数学、理科に加え国語、地歴・公民、情報など)を対象としており、理系でも文系科目の対策は必須です。

例えば、旧帝大や国立の工学部を目指す場合、英語・数学・理科の基礎力に加えて、国語や社会を含む広範囲な学力が求められるため、長期的かつ計画的な学習が必要です。
 

一方で私立大学は、大学ごとに多様な入試形式が設けられており、英語・数学・理科の3科目で受験できるケースが多いです。共通テストを利用する大学もありますが、独自試験のみで合否を決める学校も少なくありません。さらに、同じ大学でも複数の入試パターンが存在する場合があり、併願しやすいメリットもあります。
ただし私立大でも早慶とそれ以下の大学では理科が2科目か1科目かという明確な差が存在します。

また、出題形式にも違いがあります。国公立は記述式問題が多く、思考力・論理構成力が問われる傾向にあります。対して私立の入試では、マークシート式が主流で、計算スピードと正確さが求められます。私立大でもマークシートを用いない大学もあります。自分に合った受験校を調べておきましょう。


学費の違いは将来に直結する現実的な問題

大学選びで見落とされがちですが、学費は進学後の生活や進路にも大きな影響を与える重要な要素です。

国公立大学の年間授業料は概ね53万円前後と定められており、入学金を含めても4年間での総費用は約250万円ほどに抑えられます。

一方で、私立大学の理系学部は設備費や実習費がかさむため、年間の学費が150万~200万円に達することも珍しくありません。4年間で総額600万~800万円と、国公立の約3倍に相当する負担になるケースもあります。

さらに、理系の場合は大学院進学も視野に入れる人が多く、学部卒業後も学費が発生します。この点でも、初期投資が少ない国公立は金銭的負担が軽く、より学問に集中しやすい環境が整っていると言えるでしょう。


教員一人あたりの学生数:教育の質に直結

理系大学では3年次または4年次から研究室に所属して卒業研究を行うのが一般的です。そこで注目したいのが、教員一人に対して何人の学生を担当しているかという「ST比(Student-Teacher比率)」です。

国公立大学では、ST比が5~10と少人数であるのが特徴です。そのため、研究室では教員が学生一人ひとりの研究内容や進捗に細かく対応できる傾向があります。

私立大学はというと、ST比が15~20を超えることが多く、学生数が多い分、一人当たりの指導密度が下がる懸念があります。研究機材の使用順やデータ分析の指導においても、国公立の方が丁寧かつじっくりとしたサポートが受けられることが多いです。


研究費と研究環境の違いにも注目

理系大学での研究活動を支える大きな要素のひとつが「研究費」です。ここでも国公立と私立で差が見られます。

文部科学省のデータによれば、科研費(科学研究費助成事業)の採択数上位大学のほとんどは国立大学が占めています。たとえば、東京大学や京都大学、大阪大学などは多額の研究資金を獲得しており、それが最新の研究設備や長期的な研究プロジェクトの継続に繋がっています。

私立大学でも、慶應義塾大学や早稲田大学のように研究費を多く獲得している大学はありますが、全体としては国公立に比べると研究予算に限りがある場合が多く、分野や教授によって研究環境の充実度に差が出る傾向があります。

もちろん、私立大学でも産業界との連携が強く、応用研究や実践的課題解決において強みを持つ大学もあります。しかし、基礎研究をじっくりと行いたいという場合は、予算面でも教員数の面でも国公立に軍配が上がるでしょう。

大学のキャンパスは私立大のほうが綺麗

ほとんどの大学では私立大のほうが綺麗なキャンパスを所持しています。特にキリスト教系の学校ではキャンパスのデザイン性に力を入れているところが多くMARCHの中でも青山や立教はキャンパスの綺麗さにも人気があります。一方の国公立大学は国の機関ということもありあまりキャンパスのつくりや綺麗さなどには力を入れていません。
ただし理科大や中央大のように大学が都市部にありつつもビルしかない大学もあり学部学科によっても送ることのできるキャンパスライフは大きく異なってきます。(いわゆるビルキャン)日大も文系はビルキャンが多いですね。
しかしやはり大学のイメージとして立派なキャンパスは一つのブランドイメージ確立として必要不可欠なものであるため理科大も郊外の葛飾にキャンパスを設けるなど大学も様々な工夫が見られます。
特に理系は郊外にキャンパスがあることが多く都市部で煌びやかな学生生活をイメージしていると思っていたものと違うという未来に直面することも
行きたい大学を見つけたらどんなキャンパスで学ぶことになるのか調べてみるのもいいでしょう。


難易度と併願戦略の視点から考える

「MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)と地方国公立のどちらがレベルが高いのか?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。

実際のところ、偏差値だけでは一概に優劣はつけにくく、大学ごとに求められるスキルや試験内容が異なります。私立大学は受験科目が少ない分、専門的な対策に集中しやすい利点がある一方で、国公立大学は科目数が多く、幅広い知識と持久力が求められます。

たとえば、高校3年生の秋になってから「今から国公立に切り替える」というのは難易度が高く、それまでの学習スタイルや成績に応じて現実的な判断が必要です。最初から自分のスタイルに合った大学群を見極めておくことで、無駄のない受験対策が可能となります。


結論:理系で大学選びをする際に大切なこと

理系学生が大学を選ぶ際は、以下の観点を重視するのがおすすめです:

  • 学費:経済的負担を考慮し、大学院進学も見据えた計画を。

  • 入試科目と難易度:自分の得意不得意に合わせた戦略的な選択を。

  • 研究環境:興味のある分野で、どれだけ深く学べるかをチェック。

  • 教員と学生の距離:手厚い指導を希望するならST比も要確認。

  • 将来のキャリア:大学のブランドより、自分の夢に直結する学びがあるかを優先。

最終的には、「どの大学なら自分が納得いく学びができるか」「どこであれば自分の可能性を最大限に伸ばせるか」という軸で判断することが何よりも大切です。

どちらを選んでも、それぞれに魅力があります。理系という専門性の高い分野だからこそ、自分の未来に向けた最適な一歩を慎重に選びましょう。


< 文系大学受験のすべて:科目選びから勉強法まで徹底ガイド  |  一覧へ戻る  |  MARCHと地方国公立大学の難易度比較:理系志望者の視点から徹底解説 >

このページのトップへ