
少数精鋭個別指導学習塾 東京都世田谷区 大学受験 オンライン授業対応 akamon lab ブログ
毎年この時期になると、面談には不安そうな顔をした受験生と保護者の方がいらっしゃいます。
「先生、過去問を何度解いても合格最低点に届かないんです」
「模試の判定がずっとC判定で…志望校を変えるべきでしょうか」
「共通テストまであと○日なのに、まだ時間配分が定まらなくて」
「体調が不安定で、夜も眠れません」
こういった相談を、私は何百回と聞いてきました。そしてその度に思うのは、直前期に不安にならない受験生なんてほとんど存在しないということです。
点数という冷酷な数字が目の前に並び、残された時間が日に日に減っていく。焦りと不安が一気に噴き出すのは、むしろ自然な反応なんです。
でも、ここで知っておいてほしいのは、今からでもできる調整は確実に存在するということ。そして、直前期の過ごし方次第で、結果は大きく変わるということです。
この記事では、予備校講師として長年現場で見てきた経験をもとに、直前期に起こりがちな悩みと、そこから合格に近づくための現実的な調整法をお伝えします。
直前期に多く聞く悩みを整理すると、大きく分けて以下のようなパターンがあります。
ここで重要なのは、これらの問題は必ずしも「学力不足」が原因ではないということです。
長年指導していて気づくのは、直前期に点数が伸び悩む原因の多くが、実は技術的な問題なんです。
つまり、知識を増やすことよりも、今持っている力を確実に出し切る調整が直前期には必要なんです。
過去問で思うように点が取れないとき、多くの受験生が「もっと勉強しなきゃ」と焦って新しい問題集に手を出します。でも、これは直前期では逆効果です。
直前期の過去問演習では、以下のサイクルを回してください。
通し解き(本番と同じ時間・環境で)
採点と失点分析(ここが最重要)
優先順位をつけて復習
部分演習で弱点補強
再度通し解き
マーク式の場合:
記述式の場合:
ケアレスミスは「気をつける」だけでは減りません。具体的なルーチンを作ることが必要です。
直前期には、少なくとも1回は本番と全く同じ環境での通し練習をしてください。
以前、このシミュレーションをしなかった生徒が、本番で2科目目以降に集中力が切れて失敗したケースを見ました。逆に、しっかり練習した生徒は本番でも落ち着いて力を発揮できています。
過去問で合格最低点に届いていないと、どうしても焦りますよね。でも、ここで大事なのは「全体の点数を上げよう」と考えないことです。
直前期の修正は、足し算ではなく引き算です。
新しい知識を詰め込むよりも、今できているはずなのに落としている点数を拾うことに集中してください。
科目ごとの具体例:
直前期だからこそ、基礎の確認が重要です。
大事なのは、取れない問題を減らすよりも、取れる問題を落とさないことです。
どんなに勉強しても、体調が悪ければ本番で力は出せません。
模試でC判定やD判定が続いていても、本番で合格する生徒は毎年たくさんいます。
模試の判定は、合格を保証するものでも、不合格を確定するものでもありません。あくまで「現時点での統計的な可能性」です。
重要なのは、判定そのものではなく、模試の結果から何を学ぶかです。
これらを分析して、戦略を調整する材料として模試を使ってください。
ちなみに、模試と本番では問題の質や受験者層が異なります。特に学校別模試以外の一般的な模試は、あくまで参考程度に留めるべきです。
毎年、模試判定が悪くても合格していく生徒を見ていると、いくつかの共通点があります。
練習の質が高い
弱点の直し方が具体的
本番に強いメンタル
最後まで志望校への気持ちがブレない
以前、12月の模試でD判定だった生徒が、「絶対にこの大学に行きたい」と言って最後まで諦めず、見事合格したことがありました。彼女は判定を気にするより、毎日の復習と弱点つぶしを淡々と続けていました。
共通テストはマーク式のため、独自の対策が必要です。
マークミスは本当にもったいないです。以下のルールを徹底してください。
捨て問の判断:
推測ルール:
私立大学が第一志望で、共通テストは滑り止めや共通テスト利用入試のみの場合、無理に手を広げる必要はありません。
ただし、共通テストで一定の得点が取れると選択肢が広がるので、志望校の共通テスト利用入試のボーダーラインを確認してから判断してください。
国公立志望でも私立志望でも、英語・数学(文系は国語)・理科(または社会)の主要3科目が合否を分けます。
特に配点が高い科目は、他の科目の2倍の時間をかけても良いくらいです。
志望校によって配点は大きく異なります。
例えば、ある大学では英語が200点、数学が100点という配点の場合、英語に時間をかける方が効率的です。
配点や出題傾向は、必ず各大学の募集要項や過去問の傾向分析ページで確認してください。
入試問題は時代とともに変化します。10年前の過去問より、直近5年分を繰り返す方が効果的です。
直前期、実は一番つらいのは保護者の方かもしれません。でも、ここでの関わり方が、受験生の結果を大きく左右します。
①体調管理のサポート
②学習環境の整備
③精神的な支え
④スケジュール管理の補助
①点数を詮索する
②他の受験生と比較する
③過度な励ましやプレッシャー
④勉強法への口出し
【良い声かけ】
【NG例】
Q1. 直前期に新しい参考書に手を出すのは危険ですか?
A. 原則として、新しい参考書には手を出さない方が良いです。今まで使ってきた教材を復習する方が効率的です。ただし、過去問で明らかに知識不足が判明した場合(例:古文単語がほとんど分からない)、薄い参考書を1冊だけ追加するのは有効です。
Q2. 過去問は何年分解けば十分ですか?
A. 最低5年分、できれば7〜10年分解くのが理想です。ただし、ただ解くだけでなく、復習と分析をセットで行うことが重要です。10年分を雑に解くより、5年分を丁寧に分析する方が効果的です。
Q3. 共通テストと二次試験、どちらを優先すべきですか?
A. 共通テストまでは共通テスト対策を優先し、共通テスト後は即座に二次試験対策に切り替えてください。共通テスト前に二次試験対策をするのは、よほど余裕がある場合のみです。ただし、記述の感覚を完全に失わないよう、週に1回は記述問題に触れておくと良いでしょう。
Q4. 模試の判定がD・E判定でも志望校を変えない方がいいですか?
A. 一概には言えませんが、以下の点を考慮してください:①本人の志望度(本当にその大学に行きたいか)、②弱点が特定できて対策可能か、③浪人覚悟があるか。これらを家族で話し合って決めてください。ただし、現実的な併願校も必ず確保しておくことが重要です。
Q5. 試験前日は何をすれば良いですか?
A. 新しいことは一切やらず、今まで使ってきたノートや参考書の総ざらいをしてください。特に、自分がよく間違える箇所、公式、重要事項の確認。そして、早めに寝ることが最優先です。徹夜は絶対に避けてください。
Q6. 本番で緊張してしまいます。どうすればいいですか?
A. 緊張は悪いことではありません。適度な緊張は集中力を高めます。深呼吸を数回する、「緊張するのは普通だ」と自分に言い聞かせる、試験開始前に手をグーパーして体をほぐす、などの方法が有効です。それでも不安が強い場合は、模擬試験を本番と同じ環境で行い、緊張に慣れておくことをお勧めします。
大学受験の直前期に不安になるのは当然です。でも、今からでもできる調整は確実にあります。
重要なのは、新しいことを詰め込むのではなく、今持っている力を確実に出し切る準備をすること。取れる問題を落とさない、時間配分を最適化する、ケアレスミスをなくす——こういった「引き算の調整」が、直前期には最も効果的です。
模試の判定や過去問の点数に一喜一憂せず、やるべきことを淡々とこなしていく。そして、保護者の方は過度な干渉を避け、環境を整え、温かく見守る。
最後まで伸びる受験生は、「正しい直前期」を過ごしています。焦らず、でも油断せず。一歩ずつ前に進んでいきましょう。
あなたのこれまでの努力は、必ず力になっています。あとは、その力を本番で出し切るだけです。応援しています。