中学・高校生活が始まると同時に、多くの学生が直面する悩みのひとつが「部活と勉強の両立」です。「志望校に合格したい」「部活も本気でやりたい」——この2つの目標を同時に叶えるにはどうしたらいいのでしょうか?
実際、運動部や文化部などに所属する高校生は全体の8割近く。多くの生徒が部活動をしながら勉強にも取り組もうとしていますが、思い通りに両立できずに悩む人も少なくありません。
この記事では、部活と勉強を無理なく両立するためのコツや習慣、実践的なアドバイスをたっぷりご紹介します。これからの学生生活をより充実させるためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
新学期が始まり、学校生活に慣れ始める頃、多くの生徒が「疲れて勉強が手につかない」「部活が忙しくて予習・復習ができない」といった悩みを抱えます。特に高校1年生の時期は、授業の内容も難しくなり、生活リズムもまだ不安定なことが多いです。
さらに、夜遅くに帰宅してからの強烈な眠気。お風呂に入ってご飯を食べたら、もう眠くて机に向かえない…そんな毎日を過ごしていると、勉強の習慣がつかないまま時間だけが過ぎてしまいます。
しかし、だからといって「部活をやめる」ことが唯一の解決策ではありません。
実際に、部活動を続けながら受験にも成功している生徒は少なくありません。彼らに共通しているのは、以下のような特徴です。
帰宅後の行動をルーズにせず、「何時から何時まではこれをする」といったスケジュール感をもって生活しています。
たとえ短時間でも、毎日机に向かうという習慣があることで、勉強に対する抵抗感がなくなります。
「この学校に合格したい」「この試合で活躍したい」といった明確な目標が、日々のモチベーションとなっているのです。
とくに運動部系の部活動をしていると、体力的に疲れてしまい、勉強に支障が出るのでは…と心配する人もいます。しかし、運動が勉強にプラスの影響を与えるという研究結果もあるのです。
適度な運動は、脳の働きを活性化させ、集中力を高める効果があるとされています。運動後に勉強すると、脳が活性化している状態なので、より効率的に学習できるというメリットがあります。
また、部活動を通して得られる達成感や「やりきった」という自信は、勉強に向き合う姿勢にも好影響を与えます。逆に、勉強で得た自己肯定感が部活でのパフォーマンスを向上させるケースも多々あるのです。
帰宅してすぐに部屋着に着替えると、どうしても気が緩んでしまいます。制服のまま机に向かい、まずは最低限の課題や宿題を済ませてからリラックスする、という流れを習慣にしましょう。
平日は短時間でも集中して取り組み、週末にまとまった時間を使って復習や予習を行うことで、無理なく学習のリズムが作れます。
通学中の電車やバスでは単語帳をチェック、休み時間にはノートを見返すなど、5分単位の時間を上手に使う意識を持ちましょう。
どうしても眠気が勝ってしまう夜には、座って黙々と書くよりも「声を出す」勉強法がおすすめ。特に英語の音読は眠気を防ぎながら集中力を上げるのに効果的です。
手帳やアプリなどを使って、1日の予定を可視化することで、どこにどれだけ時間を割けるかが明確になります。
「1週間でこの問題集を終える」「日曜までに英単語100語を暗記する」といった短期的な目標を設定すると、モチベーションを保ちやすくなります。
自宅だと気が散るなら、図書館やカフェなど、集中できる場所を自分なりに見つけておきましょう。
高校2年の秋から冬にかけて、進路を意識し始める生徒が増えます。そのタイミングで「部活をやめて受験勉強に集中しよう」と考える人もいます。
しかし、実は部活動を辞めたからといって、必ずしも勉強時間が増えるわけではありません。部活がなくなったことで生活のリズムが崩れ、かえってダラダラしてしまう…というのはよくある話です。
部活動をしていることで、時間の使い方に意識的になり、自己管理能力が身につくケースも多く見られます。「やることが多い=時間を大切にするようになる」という効果は、社会に出てからも必ず活きてきます。
早期に部活を辞めていいのはしっかりとした勉強習慣が身についている、もしくは塾などを契約し明確にスケジュール調整が済んでいる場合のみです。無計画に部活を辞めても増えた時間で遊んだりだらけたりしてしまいます。
当事者である高校生たちは気がついていないことも多いですが高校時代は、人生の中でも非常に貴重な時間です。努力して勝ち取った試合の勝利や、仲間と過ごす時間、そして受験という大きな壁を乗り越えた経験——すべてが、将来に繋がるかけがえのない「糧」になります。
両立は確かに簡単ではありません。しかし、計画性と習慣、そして少しの工夫があれば、「部活も勉強もやりきった!」という充実感を得ることは十分可能です。
大切なのは、「どちらかを諦める」のではなく、「どちらも全力で取り組む」ために、自分なりのやり方を見つけること。今日から一歩ずつ、あなたなりの両立スタイルを作っていきましょう!