HOME > akamon lab ブログ > 【5・6月の落とし穴】浪人生が陥りやすい"沈黙の時期"とは?精神的ブレーキを乗り越える方法

akamon lab ブログ

< 【大学受験】オープンキャンパスで得られる7つのポイントと注意点  |  一覧へ戻る  |  【集中力アップの鍵?】勉強中のカフェイン飲料との上手な付き合い方 >

【5・6月の落とし穴】浪人生が陥りやすい"沈黙の時期"とは?精神的ブレーキを乗り越える方法

少数精鋭個別指導学習塾 東京都世田谷区 大学受験 オンライン授業対応 akamon lab ブログ 


【5・6月の落とし穴】浪人生が陥りやすい“沈黙の時期”とは?精神的ブレーキを乗り越える方法

4月、新たな決意と共に浪人生活をスタートさせた皆さん。受験で悔しい思いをし、次こそはと強く心に誓い、勉強漬けの毎日を送っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、5月から6月にかけてのこの時期――浪人生にとっては思わぬ“ブレーキ”がかかりやすい季節でもあります。気温が緩み、周囲は新生活に慣れ始めるこの頃、知らず知らずのうちにモチベーションが低下し、精神面での負荷が増していくのです。

今回は、浪人生活に潜む「見えない落とし穴」を3つの視点から分析し、それをどう乗り越えていくかをお伝えします。


1. 「進んでいるのに停滞している」―浪人特有のマンネリ化

4月の高揚感が一転、5月に感じる“停滞感”

浪人生活の初期は、ある意味では新しいスタート。悔しさをエネルギーに変えて、自習や予備校の授業に意欲的に取り組めていた人も多いでしょう。しかし、その勢いが続くかというと、必ずしもそうではありません。

5月に入ると、以下のような心理的ギャップに直面する人が急増します:

  • 「こんなに勉強しているのに、成果が感じられない」

  • 「思った以上に成績が伸びない」

  • 「毎日同じことの繰り返しで気持ちが乗らない」

これは、受験勉強の「中だるみ」が始まる初期症状です。4月の初めに比べ、勉強内容が難化し、目に見える成果が減ってくる時期と重なるため、次第に“惰性”で勉強をするようになってしまう人も少なくありません。

対策:「作業化」から「目的化」へ

この時期に重要なのは、「勉強をタスク化しすぎないこと」です。単に「今日のノルマをこなす」ではなく、「なぜそれをするのか」を意識するだけでも、マンネリ化は防げます。

たとえば、英単語の暗記でも「この単語は志望校の過去問で頻出だったから」と思えば、目的意識が強まります。モチベーションは意志ではなく“意味”で持続させましょう。


2. 孤独と比較の罠 ― 周囲との「差」に苦しむ時期

大学生との“生活格差”が精神に与える影響

5月といえば、大学1年生たちは新たな友人を作り、サークルに参加し、SNSでは華やかな日常を次々と投稿し始める時期です。新歓に参加しゴールデンウイークはBBQ、サークルで彼女を作りアルバイトも始めた。試験も始まる前で最も楽しい時期です。

そんな中で浪人生は、地味な生活を淡々と繰り返し、ただ合格だけを目指して勉強を重ねている……。

このギャップは、精神的に非常に厳しいものがあります。

「友達は楽しそうなのに、自分だけが取り残されている」
「この一年間、本当に報われるのだろうか……」

そういった思いが頭をよぎりやすいのが、まさに5月から6月にかけてなのです。

対策:比較対象は「過去の自分」

この時期に大切なのは、「周囲と比較しない」ということ。といっても、SNSのキラキラした日常が目に入れば、つい心がざわつくのも当然です。

そんな時は、自分自身の「1ヶ月前」と比べてみてください。

  • 英単語の定着率

  • 数学の解ける問題数

  • 参考書の進捗

目を向けるべきは、他人の成功ではなく、自分の成長です。昨日より今日、1週間前より今、という視点で積み重ねていけば、必ず自信に変わります。


3. リズムの崩壊と“甘え”が招くゴールデンウィークの落とし穴

「1日だけ」が「1週間の崩壊」に繋がる

浪人生にとっては関係なさそうな連休――それがゴールデンウィーク。しかしここにも大きな落とし穴があります。

大学に進学した友人たちが帰省して遊びに誘ってくる時期であり、「たまにはいいか」と気を緩めてしまうと、そこから生活リズムが崩壊しやすいのです。

しかも、一度“楽な方”に流れると、元に戻すには相当な意志と時間が必要になります。

対策:休むなら「意図的に」休む

息抜きは悪ではありません。むしろ必要です。

しかし、浪人生がするべき休憩とは、「ダラダラと何となく過ごす休日」ではなく、「自分を回復させるための戦略的休息」であるべきです。

  • 散歩や読書で脳をリセット

  • 家族との食事で会話を楽しむ

  • 短時間の昼寝で疲労回復

こういった休息であれば、リズムを壊すことなく再び机に向かうことができます。


4. 模試結果に一喜一憂しすぎない

「春模試は参考程度」と割り切る勇気

5月の模試は、予備校や塾で実施される最初の本格的な実力チェックです。結果が良ければ気が緩み、悪ければ過度に落ち込む人も多いのがこの時期。

ただし、春の模試は周囲も、特に現役生は本格的な勉強が始まっていない時期なので、成績は安定しづらい傾向にあります。

模試の結果は「今の自分の立ち位置を知るための参考資料」に過ぎません。本質的に見るべきは、今どれだけの基礎力を積み重ねられているか、です。

対策:模試を「教材」として活用

模試は成績を見るものではなく、「何ができなかったか」を分析するツールと考えるべきです。

  • ケアレスミスを洗い出す

  • 時間配分の見直しをする

  • 知識の抜け漏れを確認する

点数よりも、自分の穴をどう見つけ、どう対策を立てるかに重点を置くことで、模試は大きな学びのチャンスになります。


最後に:5月・6月は修正のラストチャンス

浪人生にとって5月・6月は、生活習慣・勉強リズム・精神状態を整える“最後の猶予期間”とも言えるタイミングです。夏になると、現役生も本格的に受験モードに入り、競争は一気に激化します。

つまり、夏に勝負をかけるためには、「春の下地」が必要不可欠。

  • 今のうちに崩れかけた勉強リズムを立て直す

  • 自分の心の変化に敏感になる

  • 比較ではなく、積み重ねを大切にする

これが、夏以降に加速するための鍵になります。


浪人生活は、孤独でありながらも「自分と深く向き合う時間」です。

ここでどれだけ自己管理できるかが、秋冬の結果を大きく左右します。春の“静かな落とし穴”に気づき、今こそ再スタートのチャンスに変えてください。長いようで短い浪人生活。後悔のない日々を積み重ねていきましょう。


 


< 【大学受験】オープンキャンパスで得られる7つのポイントと注意点  |  一覧へ戻る  |  【集中力アップの鍵?】勉強中のカフェイン飲料との上手な付き合い方 >

このページのトップへ